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    JFPA水圧部会とは?

    AquaDriveSystem: ADS

    Author:AquaDriveSystem: ADS
    (一社)日本フルードパワー工業会の水圧部会が運営するブログです。
    水道水で動く、新しい水圧機器アクアドライブシステム:ADSで環境にやさしい駆動技術を提案する活動をしています。

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    「フルードパワーの世界」(DVD版)より その4

    2018/10/31 [Wed]09:00 編集
    category: 水圧技術とは?

      ~ 「フルードパワーの世界」(DVD版)より
        その4.食肉加工機械への利用 ~
                      ・・・ワタナベフーマック(株)・・・

     このブログでも何度か紹介しましたが、ADSの適用分野のひとつに食品加工機械が挙げられます。近年、HACCP、ISO22000、EHEDGなど多くの衛生管理規格レベルが向上し、「食の安心・安全」は食品加工機械自身の衛生管理にあるといっても過言ではありません。
     そのため、洗浄性等を考慮したとき、ADSで駆動する食品加工機械は理想の形と言えるのです。
     今回は製品化に向けて展開中の「冷凍肉用プレス機」を紹介します。
     食肉加工業界では、商品を均一にする作業工程があります。特に冷食産業では、同一形状かつ同一重量が主な要求事項です。冷凍原料における同一形状・同一重量の商品化方法としては、油圧プレス機で成形し、形状を整えた後、冷凍肉用スライサーでスライスする2工程を経ています。油圧プレス機とは、上、横方向から、油圧シリンダで不定型な原料をプレス成型する装置です。

    ■現行機の課題点
     ・油漏れの時の異物混入(油漏れ時、原料に付着する可能性が高い)
     ・低サニタリー性(機器材質に鉄が多用されている→錆の発生)
     ・仕様環境(多湿、低温場における腐食問題)
    ■現行機へのADS搭載のメリット
     ・作動流体が「水道水」→衛生性、安全性の向上
     ・装置の丸洗いが可能→シリンダ等材質にSUSを使用

    ADSプレス機 評価
    基本的な動作を確認し、ユーザへの持ち込みテストを実施。
    ・原料をプレスした状態は油圧プレス機と同等を確認
    ・動作時に両手押し操作を採用し、安全面が向上
    ・機器類の丸洗い洗浄が可能になり、洗浄性が向上


       プレス機概要図
                                     プレス機 概要図
    ワタナベフーマック提供写真
                                                            ワタナベフ―マック殿提供
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    水圧部会メンバーによる水圧関連企業訪問

    2018/10/17 [Wed]09:00 編集
    category: JFPA水圧部会とは?
      ~水圧部会メンバーによる
          水圧シリンダーメーカー訪問~

                    株式会社 ADSムラカミ

     新水圧技術(Aqua Drive System)を用い〝安心・安全・快適・オイルフリーをテーマに掲げる株式会社ADSムラカミは、地球環境にやさしいシステムを提案する会社を目指しています。水圧駆動エネルギーを活用し、環境負荷が限りなくゼロになる次世代型の駆動装置の開発・製造・販売を行っています。
     水圧部会のメンバー二人は、9月7日に、高松市の本社工場を訪問し、まずは介護用入浴補助装置の水圧シリンダ組立工程を見学させてもらいました。大形の3段テレスコシリンダの組立作業や家庭用車椅子入浴補助機能付き個浴「らくら」のシリンダなどです。そのほか、当社では防水板用シリンダなど多種類の水圧シリンダを製造・販売しております。
    ADSムラカミ訪問
    防水ゲート用両ロッドシリンダを前に、左が村上代表、右が山下設計部長

    *動画も公開されています。
     ホームページ http://www.ads-murakami.co.jp/
     動画  https://www.youtube.com/watch?v=e7Y-mj9nQFM
         (某、水圧部会委員記 2018/10/16)
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    水圧部会メンバーによる大学訪問

    2018/10/03 [Wed]09:30 編集
    category: JFPA水圧部会とは?
      ~水圧部会メンバーによる
          水圧研究関連の大学研究室訪問~


     当ブログでも既に何回か紹介していますが、JFPAの水圧関連事業の一つにADS国際標準化推進委員会があります。この委員会は、五つの大学を主体に水圧部会の委員企業が参加して産学連携体制で行われています。
     今回、8月1日に廣瀬バルブのメンバー二人が、大学側メンバーの信州大学 工学部 機械システム工学科 飯尾昭一郎准教授の研究室を訪問しましたので簡単に紹介します。

     飯尾研究室では、水圧用スプール弁の設計・性能・使用条件等についてキャビテーションに着目した標準試験方法の確立を目指しています。現在は、キャビテーションによる流量特性や振動騒音への影響を評価しているそうです。
     昨年開催されたIFPEX2017では、スプール弁の基本特性についてパネル展示し、スプール弁の差圧変化時のキャビテーション現象を可視化して評価した内容を発表していました。

     訪問の際にはキャビテーションを発生させていただき、その挙動を観察させていただきました。なかなかキャビテーションを見る機会がないので、様々な条件で試してもらいました。
     試験内容について説明してくださったのは岡部さんと渡辺さん、女性の学生さんです。アクリルブロックを用いて可視化されているのですが、この試験治具は担当されている岡部さんの手作り。購入品と間違えるくらい完成度が高く、非常に驚かされました。
     岡部さんは今年修了ですが、研究を引き継ぐ渡辺さんが新たに改良した試験装置を設計、製作されるそうです。試験内容もさることながら、試験治具を作る上での苦労話をしてくれる姿はすでに職人のような雰囲気を感じました。
    信州大学飯尾研_実験風景
       信州大学飯尾研究室でのキャビテーション実験風景(信州大学提供)
    水圧キャビテーション可視化装置
       水圧スプール弁のキャビテーション可視化装置(信州大学提供)

     企業が大学の研究を見学する機会はなかなかありませんが、ADS国際標準化推進委員会を通じてこういった交流が持てたことは、大変よい機会でした。当日は学生のお二人も、我々企業人との身近な意見交換を通じてだいぶ刺激を受けたようです。

    信州大学工学部 機械システム工学科 流体制御研究室
        http://www.kankyo.shinshu-u.ac.jp/~iiolab/

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